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ハルシネーションとは?AIが自信満々に嘘をつく理由

ハルシネーションとは何か
レイ

AIに質問したら、もっともらしい答えが返ってきたのに、後で調べたら完全に間違っていた——そんな経験はないでしょうか。

この現象は「ハルシネーション」(Hallucination)と呼ばれ、AIを業務で使ううえで避けて通れない特性です。
仕組みを知らずに使うと、誤った情報をそのまま資料や顧客対応に使ってしまい、信用問題やトラブルにつながりかねません。

この記事では、ハルシネーションとは何か、なぜ起きるのかを、専門知識がなくても理解できるように解説します。

なぜハルシネーションが出るのか

ハルシネーション(Hallucination)とは、ChatGPTのような生成AIが、事実ではない情報を、まるで真実であるかのように自信満々に答えてしまう現象のことです。
まるで幻覚のようなので、英語で「幻覚」を意味するハルシネーションという単語がそのまま使われています。

ハルシネーションの語源

もともとラテン語由来の言葉で、医学用語です。幻覚のことをハルシネーションと呼んできました。それが、そのままAIの世界に導入された形です。

AIは「もっともらしい文章を作ること」が得意すぎるがゆえに、正しさの確認をすっ飛ばして答えを出してしまいます。

実は、AIは事実かどうかを検証して文章を作成しているのではなく、

「次にどんな言葉が続くと自然か」

を統計的に予測して文章を組み立てているため、存在しない情報でも自然な言い回しで生成してしまうのです。

ハルシネーションの事例

ハルシネーションは海外ですでに実際のトラブルを引き起こしています。

カナダの航空会社エア・カナダでは、自社サイトのチャットボットが「忌引き割引は搭乗後90日以内に申請すれば適用される」と案内しましたが、実際の規定では搭乗前の申請が必要でした。

利用者がこの誤案内を信じて後日返金を求めたところ、2024年2月の裁定でエア・カナダの過失が認められ、同社は賠償の支払いを命じられています(出典:Forbes)。

法律の現場でも事例があります。2023年、米国の裁判で弁護士がChatGPTを使って作成した準備書面に、実在しない過去の判例を複数引用していたことが発覚しました。

裁判所はこれを問題視し、担当弁護士に制裁金を科しています(出典:Seyfarth Shaw LLP)。

どちらの例も、AIの出力を人間が確認しないまま使ってしまったことが直接の原因でした。

私も以前「Deep Research」というGoogleの機能について、Giminiに聞いたことがありました。

当初、Giminiは「上位プランへアップグレードしないと、Deep Researchは使えない」と言い張っていました。
しかし確かめたところ、アップグレードしなくても普通に使えたので、その点を問い出したときの画面が下のものです。

散々偉そうなことを言っておきながら、間違いが明らかになるとひたすら謝る。
人間だったら、とっくに信用を失っているなと毎回思います。

ハルシネーション対策

ハルシネーションは、生成AIの仕組みそのものから生まれる特性であり、避けられない問題です。

2025年12月の調査では、企業の35.2%が生成AIのハルシネーションを課題と感じており、その対策として最も多く挙げられた手法は「AIに回答の根拠となる社内資料や最新情報を検索させてから答えさせる」というものでした(出典:Ragate株式会社、PR TIMES)。

ただ、こうした対策だけでハルシネーションが根絶できるわけではありません。
現時点での対策としては、AIが出してきたものは間違いがあるという前提でチェックするしかありません。

AIの回答を業務で使う前に「一次情報(公式サイトや一次資料)で裏を取る」習慣を持つことが重要です。
特に、社外に出す文章(顧客向け案内、契約に関わる内容、数値データなど)は、複数の人間の目で確認するようにしましょう。

また、特定のAIが出してきた文章を、パルシネーションがあるという前提で別のAIにチェックさせるという方法もあります。

しかしどんなに優秀なAIも責任を取ることだけはできません。
AIの進歩によって、ハルシネーションが今後かなり少なくなったとしても、最終的に人間がチェックするという作業は避けられないでしょう。

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